ウサギノオト

ぼんやりした考えを、コネコネしてみる。

pha『持たない幸福論』

phaさんの思う人生において大切なことが冒頭の方に書かれていて、自分も「そうだな」と思っていることだった。

それは、「一人で孤立せずに社会や他人との繋がりを持ち続けること」と「自分が何を好きか、何をしているときに一番充実や幸せを感じられるかちゃんと把握すること」と書かれている。

 

 

この本は、『持たない幸福論』というタイトルではあるので、できるだけ働かないこと、家族を作らないこと、お金に縛られないことという章で考えが語られている。

しかし「居場所を持つこと」は章として書かれているし、それに付随して「自分の趣味や興味関心を持つこと」を勧めている。

通底する話としては、「持つ」ことによって自分が縛られるなら、定期的に手放すことをした方が楽に生きられるということだろうか。

 

働きたくないという気持ちを、殺しすぎずにどう生きていくか。また、働くことで必然的に起こる精神的な不調をどう乗り越えるかという方法論。

自分を伝えていく手段として、家族をつくることだけが全てじゃないという考え方。
情報が氾濫している消費社会や市場経済で動かされる社会で、お金に振り回されず、自分なりの距離感を持って生きていくために考える事柄。

こういったことが心に引っかかる方は、読んでみられると良いと思う。

phaさんも書かれているけれど、書かれている内容はphaさんという極端な例なので、私も真似したいとか共感できるところは多いけれど、phaさんと同じ生き方ができるとは思えない。

でも、自分でも活かせる何かしらのエッセンスは得られる気がする。

 

この本でphaさんが書きたかったのは、「居場所のつくり方」なのかもしれない。

居場所の作り方について、その方法が10個の箇条書きで書かれているからだ。他の章にはこういった具体的How Toで書かれている箇所がない。

社会的に孤立した人が起こした事件について報じる言葉は多いが、どうしたら社会的孤立を防げるかという話はあまり聞かない。もしかしたら、報じている人間がそれを知らないのかもしれない。

phaさんの「居場所のつくり方」で、社会的孤立を完全になくせるとは言えないが、でもこの方法で救われる人も多いと思う。

私はこの本で、前向きに自分を動かしていくことの大切さを再認識したのでした。

持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない (幻冬舎文庫)