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ウサギノオト

ぼんやりした考えを、コネコネしてみる。

生きることに意味があるの?

読書 雑記

 なにをするために人は生まれてきたかというと、私は、それぞれが自分を極めるためだと思っています。
「おとなになるってどんなこと?」p101

 

 「生きることに意味があるの?」の章で、吉本は生きることに意味があると明言している。死んだら、無になると。
 生きることに意味がないというのは哲学だし、生きることに意味があるというのは宗教だと思う。文学はスピリチュアルなものを少しは信じていた方が、書きやすいのかもしれない。

 

 自分を極められるのはごく一部の人間だけで、何者にも成れないのがデフォルトだという、冷めた見方もあると思う。
 自分を極めるということを、世間の名声を得るとか、名誉な賞を貰う、という観点で考えると、それはレアな人間のことになってしまう。
 でも吉本の言う「自分を極める」は、自分の感覚を大切にして生きて、経験を積み重ねたり、自分は何者なのかということを、自分が創ったものから考え続けるということなのかな?と思う。
 自分を極めるというのは、自分を充分生かすことであって、名誉な立場に立とうというのとは、違うニュアンスがする。そこには極めたいと思う人の数だけ、道があって、たどり着くところも違う、そこに優劣はないということなのだろう。

 

 辛かったり、苦しかったり、面倒だったりするのは、充分生きていない状態だからです。

 

 充分生きるということは、ほんとうにたいへんなことです。いつもリラックスしながらも内側が研ぎ澄まされていないと、命に関わるような、そんな毎日なんだと思います。
「おとなになるってどんなこと?」p102

 

 

 充分生きることはとても難しそうだ。でも充分生きていないと辛い。充分生きている経験が過去にあると、なおさらしんどいと思う。でも周りに流されて、充分生きていない状態のままでいる人生も、バカバカしい。
 私に充分生きたと思えた時があったのか分からないけれど、今出来ることを目一杯やるということを、愚直に続けていくしかない気がする。

 

おとなになるってどんなこと? (ちくまプリマ―新書)

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