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ウサギノオト

ぼんやりした考えを、コネコネしてみる。

普通ってどういうこと?

 普通にふるまっていたからといって、なにかから救われることなんて一切ないと思います。
「おとなになるってどんなこと?」p66


 日本で生きていれば、同調圧力を感じないで生きているのは難しいと、社会学の本に書いてあるなら、ごく当たり前のことだと思うが、文学を書く吉本ばななが書くから、価値のある言葉なのかな。

 

 「普通ってどういうこと?」の章で吉本は、自分の感覚が大事、その視点をよく見た方がいいと書いている。
 それを守って生きていくには、それなりの頑固さを持っていたり、人付き合いを厳選しないと、まず視点を守れない。「それは普通じゃない」と、自分の生き方に干渉してくる人は、面倒なことに結構居る。
 視点を言葉にして伝えられないと、その視点はただのツッコミどころにしか見えないので、適切な言葉で伝えられることが必要になる。それが出来ないなら、面倒な人から離れるしかない。
 
 自分の視点の裏に何があるかまでみようとすると、時間的、精神的余裕がないと、ただその視点で見る表層的な場所から深めていけない。それは「自分とは何者か」と自分を探索することに似ていて、誰でも出来ることではないのかもしれない。
 暇つぶしで人生を終えていく人の方が多いと思う。でも周りの感覚と違うという感覚は、人生について回ることだと思うので、深められたら生きやすくなるんじゃないか、という期待はしている。

 視点を深めていくには、普通を知る必要がある。自分の視点を誰かに開示して、それに対してフィードバックを受けないと、普通を知ることができない。友だち、上司、同僚、先生、親という人たちと人付き合いすることが前提になる。人付き合いの苦手自分は、苦労する部分だと思う。
 自分の人付き合い感覚は、短期的には悲観的だけれど、長期的には楽観的な感覚だと思う。損をするだろうし、生きづらい考え方だろうか。でも根本的な話だとも思うので、急に路線変更することは出難しい。

 

 吉本はこの章で、「はみだしてしまうことを恐れず、極めていこう、はみだしてしまう人がいることを認めよう」とも書いている。
 それは難しい。最近はネットで排他的に振る舞っている自分がいると思うからだ。でも分かりたい。
 はみ出しているところを矯正しようという人は避けるとして、「はみだしていることを突き進めて行った先で、知り合える人が居るんじゃないか」というのが、さっき書いた長期的には楽観的という部分になる。
 結局三振で終わる人生かもしれないけれど、自分の運命を信じているとしても、まだ結果は見てない。無限の可能性ではないけれど、諦めたらそこまでだと思う。

 自分の人生に全力を打ち込んだとしても幸せになれないか、あるいは全力を打ち込まないために幸せになれないことが約束されている。
「アーティストのためのハンドブック」p208

 じゃあどっちを選ぶ?って話かな。

 

おとなになるってどんなこと? (ちくまプリマ―新書)

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