ウサギノオト

ぼんやりした考えを、コネコネしてみる。

M×U ― 砂を折る ― Vol.1

染められた糸の数だけあるとおもう

ひとつの海に生きるいのちも

by 小出マワル@BoundaryRime & うさうらら@usaurara

 

場所は和歌山県日高郡美浜町の漁港。今年の夏前まで1年以上滞在していた場所だ。
2日もあれば隅々見て回れるような小さな村に、1年も滞在すると被写体を探すことも難しくなる。それでも天気がいいと、写真にすがりつくように、カメラを持って通い慣れた場所、海猫島か漁港へ行っていた。

 

沿岸で漁業をしているこの漁港は、小学校の敷地くらいの小さな漁港だ。打ちっ放しのコンクリートの建物と岸壁。漁港の中の世界は、彩度が低い。

 

「いつもと同じ景色なんだろうな」。諦めながらも漁港を訪れたその日は、漁港に色があった。
目に飛び込んでくる赤。近づいてみると、漁網だった。色は控えめだけれど、青い漁網もある。そして黄色いプラスチックコンテナ。
後で調べると、この漁網は伊勢エビ漁に使う網らしい。いつもと違う景色が嬉しくて、PRO400Hの入ったCONTAX RX2のシャッターを切った。

 

うささんは、染められた糸を海の生き物たちに見立てている。
そういえば、こんな色のエビやウミウシを図鑑で見たような記憶がある。うささんが言葉にしてくれるまで気が付かなかった。

 

海の豊かさに感謝する色の漁網を作って、漁師たちは網を漁をしているのかもしれない。