ウサギノオト

ぼんやりした考えを、コネコネしてみる。

若林正恭『社会人大学人見知り学部卒業見込み』

若林さんの2010~2014年の人生の思考ログを重ねたエッセイであった。

これは自意識過剰な自分を衆目に晒すという、自虐的で、本人は恥ずかしいと感じられているのではないか、辛いのではないのかと思わせる。

でもクスっと笑わせるネタは、やっぱりプロのそれで、時折泣ける話が挟み込まれる。

 

続きを読む

阿佐ヶ谷姉妹『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』

馴染みの飲食店の泣ける話。お互いへの愚痴でありながら、どこか笑える話。どれもよかった。

 

この本を読む限りでは、阿佐ヶ谷姉妹は、お互い本質的に好きで6畳一間に一緒に暮らしている(いた)。

たまたま同じ劇団に在籍して、外見が似ているからという理由で周囲から姉妹あつかいされ、恋愛ではなく友情で家族になった印象を受ける。お互いになんとなく惹かれて、不思議なご縁でパートナーになったということなのだろう。

こういう恋愛が絡まずに家族になるというのは、自分もそうだし、孤立する人が多いといわれる世の中で、世間的に先進的な家族と言えると思う。

阿佐ヶ谷姉妹も仲がいいとはいえ、血の繋がりのない他人なので、細かい性格などは別物だけど、それでも一緒に生活できる仲の他者が存在する、という関係へのあこがれが、この本を、阿佐ヶ谷姉妹を好印象に感じさせるのだろう。

 

このエッセイでは、芸人さんだから舞台裏の話ができるというところもあったが、どちらかというと、お互いの共同生活を描いていて、その描写が綺麗なババロアみたいにプルプル振動している、つまり生きている姿が描かれていたのだなと思う。

編集さんやマネージャーさん、いろいろな手助けがあって出来た本だと思うけど、阿佐ヶ谷姉妹を知らなくても、阿佐ヶ谷の街の人々や、その他からも好かれるおばさんたちという感じがあって、よかった。

 

この本にはお二人の小説も載っていたけれど、私はエリコさんの有馬温泉の旅館の話が好きだな。

これもいろんな人の手助けがあってできたお話だと思うけれど、昭和歌謡とか演歌の世界観で、でも少女の気持ちがあって好印象だった。

ミホさんのお話は、浦島太郎の玉手箱みたいで面白かった。こちらもロマンチック。

 

阿佐ヶ谷姉妹が好きな人はもちろん、エッセイでちょっと泣き笑いしたい人、新しい家族を見たい人に、おすすめです。

阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし

マツダミヒロ『質問は人生を変える』

梅田悟司『言葉は武器になる』と似ている。梅田の本が理論とHow Toで書かれているのに対して、こちらは読みやすく、心に作用する感じ。

内容としては、自分が何をしたいのか、頭の中にあるぼんやりしている物事の輪郭をはっきりさせるために、自分に質問して、自分で回答しましょうということ。

ジュリア・キャメロン『ずっとやりたかったことをやりなさい』にでてくる、モーニングノートとも同じでしょう。

 

続きを読む